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ゼファーガーデン(the zephyr garden)

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田臥勇太は第一の田臥になるか

d0059577_1655264.jpg昨年に引き続き今年もNBA入りに挑戦していた日本人選手田臥勇太が開幕を控えた先日所属していたロサンズルス・クリッパーズを解雇された。
端的に言うなれば、解雇の理由は経験不足によるものだという。
結果、開幕までに最大15人という制限された登録者数の中で16番目の選手となってしまった。

解雇と言ってもその時点で今季のNBA入りが無くなったということではないことに注意して頂きたい。
シーズン折り返し地点では「10日間契約」というオプションが各チームに発生するし、もしかしたら明日にも他チームから声がかかるかもしれない。
いずれにせよ彼の挑戦はまだまだ続くのだ。



ここで思う。
かつて他のスポーツ―野球やサッカーなど―の世界において日本選手の海外進出を広めるパイオニア的存在に彼、田臥はなれるだろうか、と。
「それは田臥がNBAで活躍するようになってからの話だろう。」たしかにそうである。
しかし、私は今話したいのだ。

キーワードとして挙げたいのが「スラムダンク」と「マイケル・ジョーダン」だ。
おそらくほとんど知らない人はいないであろうこの二つの単語、10年以上前に日本にバスケットブームを起こした偉大なる作品と人物である。

つまりこうだ。
「将来的にNBAの世界においても日本人選手が活躍するようになるとすれば、現在に必要なのは未来につながる開拓の精神であり、結果」だ。
未知の世界を開拓するにはやはり先駆者が必要なのだ。
そしてそれを現在担っているのは田臥だと私は信じている。

実のところ、日本国内で活動している選手の中でも田臥と同等の能力を持った選手は確実に存在するという。
彼よりもシュートが上手い選手も当然いるだろうし、ドリブルが上手い選手もいるだろう。
またジャンプ力のある選手だってもちろんいるだろうし、スピードに長けた選手もいるだろう。
しかしそんな選手たちが今NBAに挑戦しても間違いなく失敗に終わる。
彼らと田臥が決定的に違う点、それは早い時期からNBAに目標を定めそれに沿って何年も下積みをしてきた点だ。
それにより田臥は言語の壁はほとんど突破できているしアメリカ人のプレーを大学時代から肌で感じてきている。

ほぼ同時期にキッズたちの心を捕らえたスラムダンクとマイケル・ジョーダン。
あの頃一体何人もの子供たちが卒業文集に将来の夢はNBA選手だと描いたことだろうか。
それらの夢のきっかけはまさに上に挙げた二つだった。
それからスラムダンクは完結し、神もまたコートを去った。
子供たちはサッカーを始めた。

今また日本の子供たちへのきっかけが生まれつつある。
それは漫画でも頂点を極めたヒーローでもなく、自分たちと同じ存在だった男だ。

既に田臥は一部のアメリカ人記者からはチームさえ選ばなければ確実にやって行けると太鼓判を押されているようだし、本人が自身のウェブサイトで語るように着実に成長を遂げ自信をつけているらしい。(注:田臥の文章はハッキリ言っていまいちだし、何があろうと常に前向きな発言ばかりを繰り返しているので正直時々それでいいのか?と思ってしまうことがある。しかしそれは単に彼のアウトプットによるもので、彼自身はしっかりと自分の中で毎日反省し、自分を省みているようだ。)


ただ残念なことにキレイ事ばかり言っていられないのも事実。
将来的に日本人選手たちがNBAに挑戦するにはまずは日本のリーグが確立されなくればならない。
今年から発足する新しいバスケットリーグ、その名もbjリーグ。
かつてのバスケット協会からの派生により生まれたプロを自称するこのリーグと以前から存在するスーパーリーグの歩み寄りが不可欠なのではないかと思う。
仲良くしろ、ってことである。

NBAに挑戦し易い環境を作るにはまず日本のバスケットでお金を稼げるようにならなくてはならない。
リーグの規模の拡張、選手への充分な給料、一般レベルにおける知名度と人気、必要な要素はいくらでもある。
1人の少年がNBAを目指すと決意したとして、まず何をすれば良いというのだろうか。
田臥のように留学するだけが手段ではいけないのだ。
日本のリーグで実力と経験を養い海を渡る、そんなシステム、いやビジネスがバスケットでも確立されることを切に願う。


田臥がNBAで地位を築きパイオニアとして認知されることが後に続くかもしれない世代への大きな勇気になるだろう。
”第二の田臥”が生まれるには田臥勇太が”第一の田臥”にならなければならないのだ。
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by zephyr_garden | 2005-11-02 18:05 | スポーツ
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