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ゼファーガーデン(the zephyr garden)

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兄はハードボイルド

もう2ヶ月も前の話になる。
冬休みに入って帰国することになり成田へ飛んだ。
事前に連絡をうけていたが、兄が仕事の休みを取って空港に迎えに来るという。
そいつはなかなか粋なはからいじゃないか。

トラブル連発で結局成田到着は予定よりも40分程遅れてしまったが無事に荷物を受け取り出口へ向かう。
一年前もそうだったがこの出口のゲートにはいつも人が溢れていて海外の著名人が来日してくるんじゃないかとかいやもしかしたらみんな僕のファンなんじゃないかとか思ってしまう。
そんな毎度の人だかりの中に一際背の高い男がたたずんでいる。
男は僕を見つけると持っていたバスケットボールを諸手でかかげた。
兄だ!
一年ぶりの再会に喜びがっちりと握手を交わす。
空港での迎えにまでバスケットボールを持ってきていたのには笑ったが。
しかしこのバスケットボールはちょうど一年前に帰国した際にお土産として渡したものだった。
わずか一年で可哀相なくらいズルズルになったボールは兄の腕前を確実に上達させていた。
ていうか社会人で日に12時間以上拘束されてる人間の使うボールじゃない。
擦り減って今にも破けそうだ。
僕もまったく同じボールをアメリカに置いてあるがまだまだキレイだというのに。
聞けば職場にもボールを持っていくし休日の買い物にまでお供させているとか。
挙句の果てに地元に帰る時もバックパックにバスケボールといういでたちだと言う。
また一見暖かそうなジャケットを羽織っているが中に着ているのは"crap"(糞、という意味らしい)と書かれたTシャツ一枚だったりと、一体アメリカから帰ってきたのはどっちか分からなくなりそうな展開だった。
人に見たら十中八九兄のほうが帰ってきた立場だと思うだろう。

思えばこの僕の兄は昔から一風変わった人だった。
中学でバスケ部のキャプテンという立場ながら顧問に一番反抗していたために顧問が激憤しながら突然家を訪ねてきたりなぜかおっかなそうな人とも地味~な人とも深く仲良かったり派手な集まりがあると僕を連れてくれたり。
また、まだ高校生だった頃ビリヤードにはまりだしたことを話すと兄は既に高田馬場のビリヤード場で働いていたなんてこともあった。
僕がアメリカへ発つ日にちが近づくと兄の友達だと名乗るたくさんの人から本当に何通もメールが届いたりもした。
もちろん弟がアメリカへ行くので応援してやってくれ、と兄が手回ししていたのだが、びっくりして笑った。


僕は
幼い頃からずっと兄を真似てきた。
兄がやることを真似た。
兄が言う言葉を真似た。
兄が聞く音楽を真似た。
兄が向くほうを向いた。

僕は
ことあるごとに(主に誕生日だが)言ってきた。
あなたは私のヒーローだ。
私はあなたを誰よりも尊敬している。
いつでもあなたを応援している。
あなたを愛している。

兄がいなければバスケットをしていなかっただろう。
バスケットをしていなければアメリカへ留学しようなどとは思いもしなかっただろう。
それほどまでに僕に対する兄の影響はつよい。

尊敬する人間から敬意を獲得することは誇り。
そう遠くない将来、僕の人生が兄の人生に影響する日がくる。
その時あなたはさらにあなたらしくなるのだろうか。

ときどき二人で将来のことを話す。
何か関連したことをやろうかと。
冗談半分な話だが、半分はマジだ。
半分は。
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by zephyr_garden | 2006-02-13 15:42 | 雑記
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