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ゼファーガーデン(the zephyr garden)

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例えてエクスパンド

具体例を用いることは主張を拡大・明確にする上で実に有用だ。
具体例を使って説明することでより意見に説得力を持たせられるし、読み手にイメージが伝わり易い。

しかしそれは時に混乱を招く。
主張の展開でなく、対人議論の場において例を用いて話す場合だ。
こういう場合、多くの人は、例を使いて説得するのではなく、なぜか議論の対象または現在の状況を何かに例えようとする。

例えば「ある企業Gの雇用法と賃金の是非」が論点だった場合に意見が分かれるとする。
その時に例を用いて議論するなら、「その企業Gはアジアや中南米の途上国の人々を不当な賃金で雇っている、雇用をするなら彼らに正当な賃金を支払うべきだ」と、こんな具合になるべきだろう。

しかしそれを受けて一方でこう展開する人がいる。
「それではあなたの国の企業は技術を持たない外国人に、技術者と同じ賃金を提供しているのか」
続くやり取りはこう予想される。
「それとこれとは関係無いだろう」
「どう関係無いのだ、同じ問題ではないか」
「今はそんなことを議論する場合ではないはずだ」
無駄ループ、である。
どんなに濃い内容の議論だとしても論点が本来のそれから遠ざかってしまえば何にもならない。
実に無駄である。無駄無駄、無駄。

しかしいかんせんこの手の無駄ループをよく見かける。

確かに具体例はあらゆる場面で効果的だが、議論の場合に考えるべきは「何に例えて形容するか」ではなく「どんな例を用いて説得するか」であろう。
いい歳した上司たちが会議と称された何かで顔を高潮させて無駄ループを繰り広げるのも見ていて面白そうだが。
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by zephyr_garden | 2006-04-04 16:46 | 雑記
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