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ゼファーガーデン(the zephyr garden)

toughshot.exblog.jp

シンパシー・フォー・ザ・デビル

今日もサンディエゴの太陽ははりきっていた。
家を出る前にコーヒーを入れていると授業に遅れそうになった。
音楽好きな英語の教師は教室に入るやいなや僕の着ていたguns&rosesのTシャツを指差して"whisky a go go"とだけ言った。
休み時間に訊ねるとロサンゼルスにある歴史ある有名で小さなナイトクラブであらゆるバンドの登竜門的存在だという。
この日後ろの席に座った女の子は胸の開いたTシャツを着て、いつもよりも幾分挑発的だった。
そしてあまりにも強調された大きくて美しいバストは9月の夕焼けの如く僕を混乱させた。
午後には退屈な数学のクラスに行ってガムを噛みながら問題をいくつか解いた。
そのあとにスポーツジムに行ってストレッチをしてから40分ランニングマシーンで汗をかき、自転車をこぎながら一時間本を読んだ。
日本語の本を読みふけてから外に出ると不思議な感じがした。
帰ってからすぐにシャワーを浴び、メールをチェックした。
友人にいま気になっているバンドのCDのお勧めを聞くためにメールをした。
夕食の時間、ホストファザーが「高校の英語教師をやっているという日本人に二人関わったことがあるが、そんなに英語ができたわけじゃなかったな。グレートじゃなかった。ゼファーのが随分マシなんじゃないか?」と話していた。
僕は何も答えなかった。
食べ終えてから近所のスーパーへ酒とチョコレートを買いに行った。
レジに並んでいた目の青い白髪の女性が財布を広げカードを探しているふうだったのでここのスーパーのカードなら僕が持ってますよ、貸しましょうかと言うと「どうもありがとう。でも私も持ってるはずなのよ。あっ、ほらここにあった。どうもありがとうね」と言った。
帰ってから酒を開けてUAを聴いた。
そのあとにJane's Addictionを聴いて、またUAを聴いた。
読みかけの本を読みながら、メールをしながら、音楽を聴きながら、酒を飲みながらぼーっとしていた。
途中、楽しみにしていたチョコレートにはなぜか手をつけずに白い板のガムを噛んでいた。
破けたタイヤみたいにくしゃくしゃになったガムを吐き出して、まだ口の中がスースーしたまま3本目の瓶を開けた。
音楽が止まっていたので今度はRobert Johnsonをかけた。
本を読み終わって、またガムを噛んでメールをした。
明日から週末だということを考えると随分気持ちが軽くなった。
by zephyr_garden | 2006-04-21 16:30 | 生活
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