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ゼファーガーデン(the zephyr garden)

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堀江貴文へのレクイエム

楽天とライブドアが日本プロ野球界を土俵にすったもんだしていた時は既にサンディエゴにいたので、随分と世間を賑せてていた堀江貴文という男にことを詳しくは知らない。
しかし彼をメディアが報道するとき、個人がネットで触れるとき、必ずといっていいほど彼に対し否定的な姿勢だったことがずっと不思議だった。
それは大して仲が良いわけでもない女の子同士が、第三者の悪口で異様に盛り上がる様に良く似ていた。
共通の敵を創りあげることで初めて同じ方向を向ける哀しさだった。

人々は、堀江貴文に否定的であれば正しいかの様な雰囲気があった。
しかし彼が逮捕される前に、誰が彼を悪と決められたのだろうか。
逮捕後、ネットでは「私は初めから胡散臭い人間だと思っていた」、「やっぱり悪いことしてた」などという類の後追い空論でごった返していた。
それなのに堀江貴文が発端とされている流行語、想定の範囲がどうたらという言葉が未だに頻繁に使われているのが違和感に拍車をかける。

断っておくが僕は堀江貴文の信者でもライブドア支持者でも株主でもない。
彼の金銭主義に賛同もしなければライブドアのスペースでブログをやるわけでもない。
ただ不思議なだけである。

堀江貴文という現代が生んだ亡霊は社会に、そして経済思想においても大きな爪痕を残した。
彼が保釈された今、このまま終わるとは誰も思っていないだろう。
胸中穏やかでない人間たちが生み出す螺旋の行方がなかなか興味深いものである。

そして遠くない未来に日本経済が財に絶対の価値を見たとするなら、鎮魂歌が必要なのはもしかしたら僕らの方なのかもしれない。
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by zephyr_garden | 2006-05-10 15:21 | 雑記
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